日本屈指の SI 企業が、Microsoft® Windows® XP Professional の信頼性と管理能力を高く評価 株式会社ジェイアール東日本情報システム(JEIS) が、Windows 95 / 98 の社内ユーザーに Windows XP Professional を試験的に導入し...
日本屈指の SI 企業が、Microsoft® Windows® XP Professional の信頼性と管理能力を高く評価
株式会社ジェイアール東日本情報システム(JEIS) が、Windows 95 / 98 の社内ユーザーに Windows XP Professional を試験的に導入したところ、これまでシステム クラッシュのため 1 日当たり平均 3 回もマシンを再起動していた問題が劇的に改善され、アプリケーションの実行速度についても大幅な高速化が認められました。Windows XP が本格投入された際には、社員と、JR 東日本グループのユーザーに信頼性とスピードの向上を、経営的には自動化された導入ツールと学習しやすいインターフェースによる教育コストの節約を提供することになるでしょう。またシステム エンジニアはユーザー サポートの効率アップを期待しています。
導入の背景
株式会社ジェイアール東日本情報システムは、東日本旅客鉄道株式会社 (JR 東日本) の IT 子会社です。Microsoft テクノロジーに高い関心を持ち、最新の OS を試す機会に積極的に参加しています。社員のほとんどは開発者とシステム エンジニアですが、中には SAP の人事 アプリケーションにアクセスしたり、請求書を発行したり、Microsoft Excel でデータを分析したりする事務職も含まれています。
Windows 95 / 98 の端末を扱うJEIS の事務管理スタッフの多くは、システムのクラッシュやアプリケーションのハングアップにより、1 日平均 3 回もマシンを再起動する状況に陥っていました。再起動待ち時間の無駄だけでなく、クラッシュで作成中のスプレッドシートが消失してしまう問題も深刻でした。このため、JEIS はすべてのデスクトップ マシンの Windows 2000 Professional への移行を決定。しかし移行作業の最中に、Microsoft Windows XP オペレーティング システムと Microsoft Windows .NET Server のプレリリース バージョンをテストしないかという提案がありました。
JEIS はこのテストへの提案を快諾しました。第 1 に、Windows XP をいち早く導入することで、自社の技術者の技術レベルを先行させることが可能となります。第 2 に、Windows XP の導入によって、システムの信頼性とアプリケーションの実行速度が高められると期待されたためです。第 3 には、Windows XP Professional リリース後に、JR 東日本グループ数社のアップグレードが予定されており、その準備ができるということでした。
こうして JEIS は 2001 年 8 月までに 、事業所 24 拠点のデスクトップ 200 台にWindows XP Professional ベータ 2 を導入しました。ユーザーの半分は Windows 95 / 98からの移行で、残り半分は Windows 2000 からの移行でした。
Windows 2000 から移行したのは、ほとんどがシステム エンジニアで、システム開発や管理など、JR 東日本の列車システムや業務に関連するすべての情報をコントロールしています(これには、時刻表や経路管理、従業員の労務管理なども含まれています)。Windows XP は主にオフィス内の生産アプリケーション、電子メール、社内イントラネットへのアクセスの基盤として利用され、システム エンジニアによる開発プロジェクトに関しては引き続き Windows 2000 Professional が使用されています。一方 Windows 95 / 98 から移行してきたユーザーは、基本的には事務管理スタッフで、請求処理や労務管理用アプリケーションを利用しています。
JEIS は Windows XP のリリース時までに、数百名を Windows XP にアップグレードさせ、残りの従業員については 2001 年 11 月から JR 東日本に Windows XP が導入するのと並行して、アップグレードを続けます。
ソリューション
システム担当者は、各拠点に Windows XP の CD-ROM を送付してインストールを行い、その後、無人インストールでこれを一斉に展開しました。またユーザーに対し講習会を数回開催するとともに『 Windows XP の使い方』という資料を配布しました。初期導入対象となったユーザーは正式な研修を受けていなかったにも関わらず、移行はスムーズに行われました。
JEIS が Windows XP の導入で期待する大きなメリットの 1 つが、社内ポータルとの緊密な統合です。このポータルは、従業員が自分の住所や電話番号の変更を届け出たり、支出報告書を提出したりするのに加え、JR 東日本のビジネストレーニング関連の情報にアクセスするのに使われているものです。
「現在、Microsoft Office XP の Microsoft SharePoint(TM) Team Services を使って 50 ~ 60 の Web アプリケーションを含むポータル サーバーを構築しています。従業員が必要とする列車関係のビジネス情報には多くの種類がありますが、このポータルはすべてのアプリケーションで同じインターフェースが使えるので、マウスをクリックするだけでファイルやサーバーに簡単アクセスできるというメリットがあります」 (鍬守氏)
Web サーバーは Indexing Service を通してファイル サーバーと接続し、デスクトップに統合されました。これにより、従業員はファイル サーバーの文書にシームレスにアクセスできるようになり、そこからデータを Microsoft Office XP に持ってくることも簡単に行えるようになったのです。このポータルは、ファイルへのアクセス面でも管理面でも、以前「ファイル共有」機能を使用していたときよりもずっと簡素化されています。
導入の結果
最初に Windows 95 / 98 から Windows XP に移行したユーザーは、スピードと信頼性に関してドラマティックな変化を体験しました。
「Windows 95 / 98 では、いくつかのアプリケーションを同時に実行した際などに発生する、アプリケーションやシステムのクラッシュに頻繁に悩まされました。およそ 1 日に 3 回は再起動していたのではないでしょうか」 (鍬守氏)
時間だけではなく、ユーザーはデータも失っていたのです。「システムクラッシュは過去のものとなり、Windows XP では再起動することはなくなりました」と鍬守氏は強調します。
鍬守氏はまた、デスクトップの安定性と信頼性を維持する上で、システム リストアやデバイス ドライバ ロールバック機能には大きな利点があると見ています。これらの機能は、問題が起こったときにユーザーが簡単に PC をリストアしたり、新しくインストールしたデバイス ドライバが問題を起こしたりしたときに、以前のドライバに戻せるようにするものです。
今後の展開
Windows XP の製品版を導入する際、JEIS の 導入チームは SysPrep を利用して、社員教育用、会議室における、クリーン インストール展開用としてのイメージを作成し、それをデスクトップに導入します。 「Windows XP と Office XP を導入する手間は、SysPrep を使用することで Windows 95 / 98 に比べて 1,500 時間も短縮されるでしょう」と鍬守氏は語られています。
JEIS のシステムサポート技術者は、1万人を数えるJR 東日本のユーザーに対するサポート責任があります。リモート アシスタンス機能を利用して、サポート担当者が離れたところからユーザーの PC をコントロールすれば、問題の究明と解決の高速化とともにユーザーのコンピュータのダウン時間も短縮されるのです。ほとんどの場合、現場への移動時間や手間もなくなるため、社外への外出時間が激減すると予想しています。JR 東日本本社に、Windows XP を導入する際には、Group Policy 設定を使用することで、さらに大きな時間節約ができるものと JEIS は期待しています。
また、
・ リモート アシスタンス (Remote Assistance)
– 離れた場所からユーザーをサポートする機能。サポート時間を節約。
・ リモート デスクトップ (Remote Desktop)
・ Multilanguage User Interface (MUI)
-多言語UIを実現する機能。JEISは外国鉄道企業との活動にMUIを活用します。
こうした優れた機能は、Windows XP へのスムーズな移行を促し、数々の新たなビジネス チャンスを呼び込むと JEIS は期待しています。
さらに現在、JEIS は JR 東日本本社への Windows XP 導入に合わせて、Windows サーバー OS の次バージョンである Windows .NET Server をテストしています。
Windows .NET Server は、JR 東日本の e コマースサイトの基礎を提供することになります。この Web サイトは、JR 東日本の旅客が時刻表をチェックしたり、座席やホテル、ツアーを予約したりするのに使われるほか、大手航空会社や主要旅行会社から提供される情報も結合されます。
現在これらの Web アプリケーションと JEIS のインターネット サーバーは Windows 2000 Server 上で運用されています。最終的には JEIS の自社メイン フレームによるレガシー システムの一部を Microsoft テクノロジーに移行させるよう、方法を検討している最中です。
「わが社のエンジニアは次世代のインターネット サービスを探索するため、Windows XP とWindows .NET Server の導入を待ち望んでいます。Microsoft の次世代プラットフォームがもたらすコスト効率と生産性の向上は、JEIS と JR 東日本の利益に大きく貢献するものと期待しています」と、JEIS 代表取締役社長 結城淳一氏は力強く語られました。

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