別名：メキシコ合衆国　正式国名はメキシコ合衆国（英語名United Mexican States）。言語をはじめ、スペインの影響下にある立憲民主制・連邦共和国（２０００年からフォックス大統領）。首都はメキシコシティ（アステカ時のテノチティトラン）。スペイン語圏最大の人口１億４００万人を誇り、その６０％が先住民とヨーロッパ系民族との混血者。歴史は、マヤ文明（４世紀ごろ）、アステカ文明（１４世紀ごろ）のような先住民文明にさかのぼる。１５１９年、スペイン人の探検家エルナン・コルテスらが侵略戦争をしかけ、一部王族の反乱と天然痘も加わってアステカと王が滅び、植民地となる。１８１０年、独立をかけスペインと戦争、２１年に独立したが、４６年、アメリカ合衆国と２年間「米墨戦争」を行って国土の半分近く（テキサス地域）を割譲した。１９１０年には、フランスによる侵略と戦った英雄のディアス大統領への反発を機に、メキシコ革命が勃発。政争・内戦、一党支配（制度的革命党：ＰＲＩ）が長く続いたことで、２０世紀末まで汚職や経済停滞を招くこととなる。３８年には石油産業を国有化した。８２年、債務危機が発生しＩＭＦから３９億ドルの融資を受けた。８６年、GATT（関税と貿易に関する一般協定）加盟、９３年、APEC（アジア太平洋経済協力）参加。９４年、北米自由貿易協定（NAFTA)発効、OECDに加盟したが、通貨危機も発生した。同時に「ペソ」安による貿易収支が黒字化し、９６年以後、好調な経済を維持している。ただ、同国大蔵省によると、２００４年段階でも８００億ドルの対外債務を抱えて、日本への債務も３７億ドルとなっている（日本は３番目の貿易相手国）。