「Windows 10 Fall Creators Update」の新機能や改善点を紹介。今回は、“Windows Mixed Reality”と“Windows Subsystem for Linux”を取り上げながら、「Windows 10」世界の広がりと、それが「Windows 10」自身にも...
「Windows 10 Fall Creators Update」の新機能や改善点を紹介。今回は、“Windows Mixed Reality”と“Windows Subsystem for Linux”を取り上げながら、「Windows 10」世界の広がりと、それが「Windows 10」自身にもたらすフィードバックについてみていきたい。
ついに本格始動した“Windows Mixed Reality”
「Windows 10 Fall Creators Update」の目玉の1つが、“複合現実(MR)”を手軽に体験できる機能“Windows Mixed Reality”だ。“複合現実”とは聞きなれない言葉かもしれないが、ザックリいうと“物理空間と仮想空間を混合させて新しい体験を実現すること”を指す。「Fall Creators Update」では5万円台から買える比較的安価なヘッドセットと、ある程度のスペックを満たしたPCがあれば、この“Windows Mixed Reality”を楽しむことが可能だ。
筆者もさっそく対応ヘッドセットとコントローラーを購入して“Windows Mixed Reality”に挑戦してみたが、現状はまだコンテンツはそれほど多くはないようだ。3Dのポータルも目新しさこそ感じるものの、毎日入り浸るほどの魅力は感じない。
しかし、「Minecraft for Windows 10」が“Windows Mixed Reality”に対応するなど、コンテンツの数は拡充の傾向にある。また、今後は“SteamVR”のコンテンツを“Windows Mixed Reality”でプレイできる「Windows Mixed Reality for SteamVR」の登場も予定されており、それ次第では“Windows Mixed Reality”の可能性は大きく広がるだろう。
- 「Windows Mixed Reality for SteamVR」が早期アクセス版として“Steam”で公開 – 窓の杜
- 「Minecraft for Windows 10」が“Windows Mixed Reality”に対応 – 窓の杜
なお、手持ちのPCが“Windows Mixed Reality”に対応しているかどうかは、「Fall Creators Update」に同梱されている「複合現実ポータル」アプリで確認可能。「複合現実ポータル」アプリが搭載されていない古いWindows 10を利用している場合は、“ストア”から公式のチェックツールを入手できる。
また、USB Type-CやMini DisplayPortからHDMIへ変換してヘッドセットにつなぐ場合は、“HDMI 2.0”に対応したアダプターが必要となるので注意したい(筆者はこれに気付かず苦労した)。
“Windows Subsystem for Linux”がベータ版を卒業
次に、ベクトルはまったく異なるが、異なるプラットフォームへの進出という点で注目したいのが“Windows Subsystem for Linux(WSL)”だ。
“Windows Subsystem for Linux”は、仮想マシンを利用せずにLinuxをWindowsで動作させる仕組み。「Fall Creators Update」ではベータ版を卒業して正式版という扱いになったほか、“ストア”から複数のディストリビューションをダウンロードして並列動作させられるようになった点、開発者モードへの切り替えが不要になった点、USBやシリアルポートがサポートされた点などが大きな改善点だ。「Ubuntu」以外にも「SUSE」が利用できるようになったことから(「Fedora」にも対応予定)、当初の“Bash on Ubuntu on Windows”という呼び名は廃止されているので注意しよう。
“WSL”は既定で無効になっているので、利用するにはまず“Windows の機能の有効化または無効化”からONにする必要がある(要OSの再起動)。また、64bit版の「Windows 10」でしか利用できないので注意したい。
“WSL”対応のディストリビューションは、「ストア」アプリで“WSL”などと検索すると見つけることができる。現在のところ「Ubuntu」「openSUSE Leap 42」「SUSE Linux Enterprise Server 12」の3つが利用可能で、今後「Fedora」のサポートも予定されている。
セットアップは非常に簡単で、基本的に「ストア」アプリで[インストール]ボタンを押すだけだ。初回起動時の設定に少し時間がかかるが、案内に従ってユーザー名とパスワードを設定すればすぐに使い始めることができる。あまり推奨はできないがWindows向けのXサーバーと組み合わせてGUIアプリケーションを動かすこともできなくはないので、思う存分使い倒してみてほしい(環境を破壊してしまったら再インストールすればよい)。
なお、「コマンド プロンプト」から既定のLinuxディストリビューションを起動したい場合は、“wsl”コマンドが利用可能(「Ubuntu」の場合は“ubuntu”、「openSUSE Leap 42」の場合は“opensuse-42”でもよい)。既定のLinuxディストリビューションを変更したい場合などは、“wslconfig”コマンドを利用する。
環境・状況がユーザーインターフェイスを変えていく?
“WSL”の強化との関わりで面白いのが、「コマンド プロンプト」でフル24ビットRGBカラーがサポートされた。20年来、256色しかサポートしてこなかったことを思えば、大きな改善と言える。
もうずっとこのままなのではと半ば諦めかけていたが、思ってもみないところから援軍を得た気分だ。環境や状況が変われば、それはユーザーインターフェイスにも波及するらしい。
その視点で見てみると、「Fall Creators Update」で新しいデザイン“Fluent Design System”が導入された理由も見えてくる。なぜ従来のフラットデザインではダメなのだろうか。それは“Windows Mixed Reality”を含めた、新しいWindows 10の世界をカバーできるデザインではないからだ。「Fall Creators Update」に導入されたのは“Fluent Design 1st Wave”と呼ばれており、“Fluent Design System”の一部に過ぎない。これからもWindows 10の世界の拡大に合わせて、ユーザーのフィードバックも取り入れながら拡大していく。
また、「Fall Creators Update」では「タスク マネージャー」にGPUの負荷を表示する機能が追加されている。細かいところではあるが、こうした機能改善もWindows 10の世界拡大に伴うものと言えなくもないだろう。
さて、以上“Windows Mixed Reality”と“Windows Subsystem for Linux”を取り上げながら、「Fall Creators Update」で広がりを見せるWindows 10の世界を覗いてみた。環境と状況の変化に応じて、ユーザーインターフェイスにも変革が求められる様子が個人的に面白いと感じたが、皆さんはいかがだったであろうか。3Dとクロスプラットフォームの面で勢いを感じる一方で、モバイルでは交代を強いられている点については多少気になるが、Windows 10世界の進展に今後も目が離せない。
最新ニュース
coron's Source - 全国 generated by Nordot
- 【速報】高齢と見られる男性がトラックにはねられ意識不明の重体 警察はトラック運転手の女性を過失運転傷害の疑いで逮捕する方針 札幌市清田区by 北海道放送 on 2025年1月31日 at AM 4:02
札幌市清田区真栄1条2丁目で、高齢とみられる男性がトラックにはねられました。男性は意識不明の重体です...
- 【速報】3月のサザンオールスターズの高松ライブに合わせて臨時列車運転へ JR四国【香川】by 岡山放送 on 2025年1月31日 at AM 3:51
JR四国は3月1日、2日にあなぶきアリーナ香川(香川県立アリーナ)で行われるサザンオールスターズのラ...
- 支援学校生徒をトイレで撮影、動画投稿by 共同通信 on 2025年1月31日 at AM 3:42
三重県立高で昨年、知的障害がある男子生徒のトイレ個室内での様子を他の生徒が撮影し、動画を交流サイトに...
- 「五つの大陸で同時にオリンピックを開催する」国際体操連盟・渡辺守成会長(65)がアピール IOC会長選挙に日本人初立候補by FNNプライムオンライン on 2025年1月31日 at AM 3:40
IOC(国際オリンピック委員会)の会長選挙に、日本人で初めて立候補した国際体操連盟の渡辺守成会長は3...
- 「お花のモチーフで作られているんですね」佳子さま花壇など観賞 秋篠宮ご夫妻と親子揃って「関東東海花の展覧会」へby FNNプライムオンライン on 2025年1月31日 at AM 3:34
秋篠宮ご夫妻と次女の佳子さまは、国内最大規模の花の展覧会を親子揃って鑑賞されました。 午前10時ごろ...
- 【独自】警察庁、歩車分離信号の条件緩和 全国の交差点で導入後押しby 共同通信 on 2025年1月31日 at AM 3:33
交差点で歩行者と車の青信号のタイミングを分ける歩車分離式信号について、警察庁は31日までに、23年ぶ...
- 辛いもの好き必見「激辛フェス」 “真っ赤なハンバーグ”や唐辛子入りソースの唐揚げ…約40店舗がオリジナル激辛メニューで地域を“ホット”に 東京・羽村市by FNNプライムオンライン on 2025年1月31日 at AM 3:31
31日は「辛いもの好き」必見!ホットなイベントで、地域を盛り上げます。 2月1日から「はむら激辛フェ...
- 覚醒剤320キロ密輸疑いで逮捕 カナダ国籍の男、24年最大量by 共同通信 on 2025年1月31日 at AM 3:26
覚醒剤約320キロを密輸したとして、警視庁薬物銃器対策課や東京税関などは31日までに、覚醒剤取締法違...