今回はオプション品である「デスクドック」の紹介と、これを使用した有線Continuumの使用感。そして全体を通した、HP Elite x3の総評をお届けします。 Continuumへの第一歩、デスクドックを購入!! HP Elite x3には公式のオプション品がいくつか用意されています。 現在...

今回はオプション品である「デスクドック」の紹介と、これを使用した有線Continuumの使用感。そして全体を通した、HP Elite x3の総評をお届けします。
Continuumへの第一歩、デスクドックを購入!!
HP Elite x3には公式のオプション品がいくつか用意されています。
現在HPの公式通販サイトHP Drirectで購入可能となっているオプション品は下記4点です。
- HP Elite x3 ノートドック
- HP Elite x3 デスクドック
- HP Elite x3 耐衝撃ケース
- HP Elite x3 AS スクリーンプロテクター
この中でもElite x3の特徴的なオプション品が「ノートドック」と「デスクドック」の二つ。
Elite x3のチップセットにQualcomm Snapdragon 820を搭載しており、有線接続でのContinuumが利用可能です。
モニターやプロジェクターとの接続にHDMIやDisplayPortを利用するためには、このどちらかを用意する必要があります。
デスクドックは公式サイトにて、税抜12,000円で購入可能です。ちょっと値がはりますが、ノートドックよりは手が出しやすい価格なので今回こちらを購入しました。
(尚、ノートドックは比較的高額(税抜49,800円)なことと、筆者個人の利用想定にマッチしなかったため、見送りました)
デスクドックはHP Elite x3専用のドッキングステーションで、これを利用することでUSBポートが拡張できる他、有線Continuumを行うことも出来ます。HP Elite x3本体とドックを抜き差しするだけで手軽に環境を切り替えることが出来るので、モニターやマウス、キーボードなどを常時用意しておきたい環境には是非とも置いておきたい一品です。
「デスクドック」の外観をチェック!
まずはデスクドックの主な仕様です。
公式サイトのプレスリリースにある記述によれば、横幅108mm、縦幅95mm、高さ30.5mmで重量がおよそ450gとなっています。実際、「思ったよりも大きいな……」と感じるサイズ感と、手に取ってみるとずっしりとした重さを感じます。
正面にくぼみがあり、そこにUSB3.0 Type-Cの差込口が生えています。ここにHP Elite x3をセットしてドッキングします。中央の最下部には電源LEDランプがあります。
背面には、上記画像の右から順に、USB3.0 Type-Cポートを1つ、USB3.0ポートを2つ、DisplayPort1つ、LANポート1つ、電源口があります。
このDisplayPortでContinuum接続を行うことになりますので、お手持ちのモニターが対応しているかどうかは事前に確認が必要でしょう。じゃないと筆者のように泣くことになります。
ここは、HDMIに対応していて欲しかったところです。
右側面にはセキュリティロックケーブル用のスロットが空いています。このロックケーブルは専用のもののみが対応となっているようです。残念ながらデスクドックの付属品には含まれておりませんでした。
左側面には特になにもありません。
本体差込口部分のカバーは取り外せるようになっており、付属品の別カバーと取り換えることが可能となっています。
カバーは、HP Elite x3本体を直接差し込めるもの(付属品とあわせて2個)、HP Elite x3にフリップケースをつけたまま差し込めるようにするもの(画像中央)、本体差込ではなくケーブルで接続するようにするもの(画像左)、の3種類が存在します。
ケーブル接続用のカバーに変えた状態のものが上記写真になります。このケーブルも付属品で専用のものとなっており、反対側の口は当然、USB3.0 Type-Cとなっております。
カバー部分はドック本体とマグネットで取り付けるようになっているため、付け外しに際してカバーのツメを割ってしまう心配もありません。
マグネットの強さも丁度良く、意図して外そうとしない限りはズレてしまったりといったこともありません。
Elite x3のContinuumはかなり快適
では早速、デスクドックにHP Elite x3を取り付け有線でのContinuumを試します。今回はモニターへの接続に加え、マウスとキーボードもUSB、さらにネット接続は自宅インターネット回線とLANケーブルで接続するようにし、一通りの操作を試してみました。
これまでContinuumの利用にはNuAns NEOを無線接続して行ってきましたが、デスクドックにElite x3を接続するだけですぐに切り替わり利用できるのは快適です。
まず接続を行い感動した、違いを感じたのはディスプレイの解像度。
Windows 10 Mobileでは搭載しているRAMの量に応じ、ディスプレイの最大解像度が変わってきます。これまで利用していたNuAns NEOは2GB RAMとなり、最大解像度はHDまで。Elite x3はその2倍となる4GB RAMを搭載しており、フルHDでの表示が可能です。
接続先のディスプレイがフルHDであること、一般的な液晶テレビなどもフルHDが標準である事を考えると、やはりドットバイドットで表示できるメリットは大きいです。
また、EdgeでのWebサイト閲覧、Wordでの文章作成、Excelで表の作成、PowerPointでプレゼンテーションの作成などなど、Windows 10 Mobileが標準で備えている機能であり、多くの人がContinuumで使ってみたいであろう機能を試してみましたが、どれも快適に動きました。
これら操作を通じて感じた、無線Continuumとの大きな違いは「遅延無し」という点が一番大きいでしょう。
過去に無線Continuum接続したときは、文字入力時や画面スクロール時など、ところどころで遅延を感じることがありました。キーボードの遅延はBluetoothキーボードを使用していたことも影響していそうなのですが、画面描画の遅延は結構気になっていました。
また、無線接続時に動画再生を試してみたことがあるのですが、流石にこれは無謀すぎたようで大きな遅延が度々発生し、視聴に堪えるものではありませんでした。
それらの遅延が有線Continuumではほぼ0、というのはとても快適でした。文字入力を素早く行っても描画とのズレがなく、画面スクロールも至ってスムーズ。動画再生だって余裕です。
Continuum機能そのもののメリットとして、UWPの対応アプリならばContinuum接続時にはUIが変わり、よりPCライクな操作感を得られます。WordなどのOfficeアプリをはじめ、他のアプリでも同様です。
アプリの動作についても、HP Elite x3のパワフルなスペックのおかげか、処理の遅さをあまり感じません。本体での操作でも他端末よりさくさく動くのを感じていましたが、それはContinuum時を比較しても同様で、この辺りは流石「最強のWindows 10 Mobile端末」といったところです。
快適だからこそ、可能性も感じるが課題も多い
Elite x3の性能の高さは、それこそモンスタースペックと言っていいほどのものです。
これだけ快適だからこそ、Continuumに対してもっと期待を抱いてしまいますし、それが課題だとも感じました。
大画面・高精細を利用できるが故に画面を持て余している感があります。
Windows 10 Mobile、そしてContinuumの弱点とも言える「シングルウィンドウなことへの違和感」がこれまでの機種以上に感じられました。
PCライクな操作感を売りにしているContinuum機能ですが、PCに近づけば近づくほどに、PCとの差異点に違和感を覚えるようになるもので、最大の差異点がこの「シングルウィンドウ」でしか動作できないところだと思っています。
この問題については、次期大型アップデート「Createors Update」にてマルチウィンドウに対応することが、公式から発表されています。すべてのContinuum端末で可能になるのかどうかは定かではありませんが、期待して待っていてよいのではないでしょうか。
次に、IME周りの処理がPCと大きく異なります。
文字変換時の挙動がその最たるもので、PCのような感覚で文字変換を行おうとすると確実につまずくことでしょう。というのも、Mobile準拠の変換動作になるため、スペースキーを押して変換しようとすると、予測変換が行われます。
例えば「とり」と打ち込んで変換をかけたとき、期待しているものが「鳥」「撮り」だとしても候補の先頭には「とりあえず」「取締役」「取り急ぎ」などの文字が並んでおり、感覚とのズレが発生します。
これはContinuum接続時に限らず、Windows 10 Mobileと物理キーボード接続時にも共通のことが言えるのですが、Continuum接続中は見た目がよりPCライクなものになっているため、違和感を覚えやすくなっています。
そして、「UWPアプリの少なさ」が最大の課題であると、改めて感じます。
Continuum接続したときにモニター側の画面で起動できるアプリはUWPアプリである必要があり、アプリ自身もContinuum接続での起動を許可している必要があります。このUWP対応した、Windows 10 Mobileアプリが、まだまだ少ないのです。
Windows 10 Mobileのアプリの少なさについては散々言われていることではありますが、それでもまだ、過去の(UWP前の)アプリが使えているので良かったのですが、ことContinuum接続時には、この点が大きく響いてきます。
UWPアプリを今後どれだけ増やしていけるか。UWPアプリはMobile側だけでなくPC側にも関連しますので、マイクロソフト自身によるUWPの盛り上げに強く期待したいところです。
余談ですが、実は執筆途中に、中国で行われているハードウェア開発者向けのイベント「WinHEC Shenzhen 2016」にて、ARM上でフルWindows 10が動作するようになる、という発表がありました。
その中の機能の1つとして、「x86アプリのエミュレーション機能」が紹介されていました。
ARMでフルのWindows 10が動作する、ということがWindows 10 Mobileにどういう影響を与えるか、まだ断定できませんが、このx86アプリのエミュレーション機能が、Windows 10 Mobileでも使えるとすると……?
前述の、Continuum接続時のマルチウィンドウ対応と組み合わせると、面白いことになるかもしれませんね。
HP Elite x3 総評
端末としては、ハイスペック機な点だけあって動作に不満はありません。他機種ではたまにアプリの動作が重くなることなどもチラホラあったところが、本機ではほとんど遭遇しません。
そのうえバッテリー性能も申し分なしで、防水防塵、指紋認証対応です。実にGood!!です。
1回目のレビューで書いたように、有機ELが故の焼き付きへの不安や、大型端末なのでサイズ感に気になるところはあります。ですがこれらを受け入れられるならば(そして予算に折り合いがつけば)、現状まず間違いなくイチオシの端末です。
欠点を強いてあげるならば、ストラップホールが欲しかったところでしょうか。これがあるだけで操作時の安定性がぐっと高まると思いますので、噂されている次のHP製端末には期待したいところです。
専用アプリやデスクドック等のオプション品も力が入っており、ファームウェア更新も何度か行われるなど、メーカー側の積極的な姿勢も垣間見える点は良い点です。
一方で、高性能ゆえにOS側の課題を、他端末よりも強く感じてしまうところはあります。これらが今後のアップデートで改善されていくことで、HP Elite x3の魅力もより強くなっていくことでしょう。
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